新社会人向け 知っておきたい社会保険・労働保険の基礎知識

社会保険、労働保険について皆さんは知識はありますでしょうか。何となく聞いたことはあってもいったい何か知らないという人もいるのではないでしょうか。加入したら何ができるのか。そういえばいつ支払っているのだろう。今回はそんな方向けに社会保険・労働保険はどういうものなのかを解説していきたいと思います。

この記事で分かること

✓社会保険と労働保険の違い
✓保険料をいつ支払っているのか
✓加入義務のある事業所とは

目次

社会保険・労働保険には何があるか

まずそもそも社会保険は誰のために存在しているのでしょうか。それは会社や事業所で働く従業員のためにあります。もし従業員に怪我などで何かあった際、誰も何も保障してくれなければ安心して働くことができないですよね。従業員が安心して働けるように社会全体で少しずつ負担し合っていきましょうというのが社会保険なのです。

そして社会保険についてですが、広義の意味と狭義の意味があるのをご存じでしょうか。広義の意味の社会保険とは、健康保険、厚生年金、介護保険、労災保険、雇用保険があります。そして狭義の意味の社会保険とは先ほどの健康保険、厚生年金、介護保険なのです。そして労働保険とは労災保険、雇用保険のことを指します。

そしてそれぞれの保険には異なる役割があります。

健康保険

就業外の健康上のリスクに対する保障(例:医療費の補填)

厚生年金

高齢や障害、死亡といったリスクに対する保障(例:年金受給、障害手当金、遺族基礎年金など)

介護保険

将来介護が必要になった際の保障(例:介護給付、予防給付)

労災保険

就業中の事故や怪我をして働けなくなった際の保障(例:療養補償、休業補償など)

雇用保険

失業や育児などで働くことが難しくなった際の保障(例:失業保険、育児休業給付など)

実際に自分がそういったリスクに直面しない限り、あまりこういった名前を聞くことは無いですが、もし怪我などで働けなくなった際にはしっかりと保障されているので安心して仕事に集中することができますよね。

社会保険料・労働保険料をいつ支払っているのか

ではこの社会保険料・労働保険料は私達はいつ支払っているのでしょうか。それは給与の受給タイミングです。給与明細を見るといろいろな項目に分かれており、差引支給額欄が有ると思います。これは総支給額から総控除額を引いた金額が差引支給額にあたります。赤くなっている文字の部分が説明した社会保険料・労働保険料になります。

また労災保険の徴収が無いと気づいた人がいるかもしれません。労災保険の支払いは従業員が負担するのではなく全て事業主・会社が負担しています。年に一度年度更新という労働保険の支払い時期があるのでその際に事業所がまとめて支払ってます。

社会保険料・労働保険料は給与から自動的に差引かれている。

社会保険・労働保険に加入義務のある事業所

では社会保険・労働保険はどういう事業所が加入しなければならないのでしょうか。加入条件の関係を表にしてまとめたものがこちらです。

(法定16業種・・・1.製造業 2.土木建築業 3.鉱業 4.電気ガス事業 5.運送業 6.貨物積卸業 7.清掃業 8.物販販売業 9.金融保険業 10.保管賃貸業 11.媒介周旋業 12.集金案内広告業 13.教育研究調査業 14.医療保健業 15.通信報道業 16.社会福祉事業 ※2022年10月から弁護士も社会保険労務士も適用事業

社会保険の場合、法人(会社)は加入義務があります。個人事業主の場合は従業員が5人以上であれば加入義務があります。労働保険の場合、法人個人関係なく従業員が1人でも要れば加入義務があります。

まとめ

社会保険・労働保険についての基礎知識は理解して頂けたでしょうか。社会人になると色々と不安なことがあると思いますが、このような保証制度があることを理解することで安心して仕事に集中できます。また会計事務所に勤める方にも事業主から社会保険の質問が飛んでくると思います。筆者も税理士法人で勤めていた頃、事業主から質よく質問されました。基礎知識だけでも頭に入れておくと何かと役に立つことがあったので皆さんもぜひ覚えておきましょう。

まとめ

・社会保険には健康保険、厚生年金、介護保険があり
労働保険には労災保険、雇用保険がある
・社会保険料と雇用保険は給与から天引きされており、
労災保険は事業所が全額負担している。
・社会保険は会社に加入義務があり、個人事業でも5人以上雇う場合は加入義務がある。労働保険は従業員が1人でもいれば加入義務がある。

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